信州友愛ロータリークラブ 例会
2021年12月8日開会 (通算46回)

例会開催は、毎週水曜日0時より開催となっております。

開会点鐘・歌の斉唱

会長挨拶

皆さんこんにちは。
今回は「I Serve」について考えてみたいと思います。
直訳は「私は奉仕します」となる訳ですが、やはり直訳のままではどうもスッキリしませんね。
ロータリーは常に「I Serve」を提唱していますが、この言葉の対義語として「We Serve」があります。
この「We Serve」の方が理解しやすく、奉仕の活動としては結論的なような気がします。
一つのテーマを掲げて集団的行動をするのにはとてもわかりやすくなるからです

「I Serve」はとても解釈が難しく広義に考えれば全てに当てはまるような気がします。ある意味、曖昧ということでしょうか。
ここからは私の私見ですが
私たちは奉仕という言葉を常に常用語として使い、全てのボランティア活動は集団を示しています。すなわち「We Serve」ですね。
この奉仕はどこを示すのでしょうか。そしてそれは見えるものでしょうか。

奉仕という言葉の前段で最も必要なのは「自己」です。それが全ての根幹だと思うんですね。「自己」が磨かれ、人として倫理や価値観をしっかり身に付けた後に
ようやく奉仕という世界が見えるような気がします。
「I Serve」は実はとても奥の深いもので、自己の観念から派生する倫理観は、やがて人の為に何ができるかを考えていく為の序段であると思います。

ロータリーには「超我の奉仕」という言葉が存在します。すなわち私たちは自己を磨き、そして学んだ上で高潔で柔軟な考えを取得できるわけです。
日頃、私たちは日常の中で、あらゆる場面に遭遇します。大小はあるにしても、自分が行動できるか否かの場面に遭遇するのです。その場面とは
自分の目の前にある捨てられた空き缶を見つけた時です。急いでいるという理由で目を逸らしてその場を立ち去るか、空き缶を拾ってゴミ箱に捨てるか。
小さな判断ですが、そこに「自己」が出てくると思うのです。自己研鑽により多くを学べば自ずと行動する方向が決まります。
「We Serve」には欠点があります。それは「自己」を抑えて集団の意志として行動する場面が多いということです。もちろん奉仕活動としては大変立派ではありますが、さてそれは「自己」の心から派生した行動でしょうか。集団的行動によって「自己」が隠れてしまうこともあります。
ならば「I Serve」が原点として考えると、その先に「We Serve」があるということになると思います。
自己を磨き、しっかりした倫理と価値観を身につけることでさらに上のステップに行き着くことができます。そして志が同じ仲間と共に行動することでさらに内容の濃い充実した奉仕行動ができるのではないでしょうか。
人として学ぶことに終わりはありません、人生において全て学ぶことだと思います。そしてさらに自己の「I Serve」はより高潔になって行くものと信じています、
「自己」を磨きましょう。その先には喜びがきっとあります。

今週例会の卓話は柏西ロータリークラブ会長 水野晋治様です。
卓話テーマは「コロナ禍での奉仕プロジェクトへの挑戦」

柏西RCのGG(グローバル補助金事業)への取り組みやクラブプロジェクトの活動内容を紹介していただきます。
水野さんは、北タイ赤族の支援を行なっている原田義之先生の支援事業事務局をされています。当クラブのRIクラブ認証状伝達式にも来ていただきました。
こうしたダイナミックな奉仕活動を積極的にされている方です。ぜひ学びたいものです。

 

メークアップ&ニコニコボックス

下記の皆様よりニコニコボックスを頂きました。

信州友愛RC 金児進君
「12月になりました。クラブ創立が12月15日ですので、もう一年が経つのですね。クラブについてはいろいろ忙しい一年でした。それでも何とかクラブ運営が軌道に乗ってきたようで安心しています。これからも、皆さんのニコニコボックスのご協力をお願いいたします。」

信州友愛RC 丸野幸子君
「サンクスメンバーから正会員に12月1日より、入会となりました。 迷惑かけないように、もう少し頑張りたいと思いますので、宜しくお願いします。」

信州友愛RC 小池晃君
「丸野さん、サンクスメンバーから当クラブ正会員へありがとうございます。設立当初から多大なるご貢献頂き感謝申し上げます。これからもご指導よろしくお願いします。高田様新クラブ設立おめでとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。」

信州友愛RC 市川誠君
「東京バリアフリーマインドRC 高田 修 様 ゲストスピーチをいただき ありがとうございました。これからもよろしくお願い致します。」

信州友愛RC 市川誠君
「ロータリーの友12月号をお届けいただき ありがとうございました。」

卓話

コロナ禍での奉仕プロジェクトへの挑戦

柏西ロータリークラブ会長 水野晋治様
                    コロナ禍での奉仕プロジェクトへの挑戦
                                                           柏西ロータリークラブ
                                                           会長 水野晋治


ロータリー歴
2008年12月柏西RC入会
2014-15年度  クラブ幹事
2015-16年度  地区ロータリー財団委員会 資金推進・管理委員会 委員
2016~18年度 地区ロータリー財団委員会 資金推進・管理委員会 委員長
2018~20年度 地区ロータリー財団委員会 統括副委員長
2020-21年度  地区社会・職業・国際奉仕委員会 統括委員長
2021-22年度  クラブ会長

 私は5年ほど地区ロータリー財団委員会へ所属し、ロータリー財団の歴史や補助金制度、シェアシステムについて徹底的に学ばせていただきました。
中でも統括副委員長という立場で、地区の財団委員会運営に携わらせていただいた経験は苦労や拘束される時間も多く大変でしたが、とても勉強になり、貴重な経験となりました。
 昨年度は地区社会・職業・国際奉仕委員会(奉仕プロジェクト委員会)の統括委員長となり、2年前千葉県を襲った台風被害を経験に、地区内で相互支援の体制を作れないか他地区の取り組みを参考にいろいろ研究・模索をしていましたが、コロナ禍が直撃し、結果を形に残すことができず非常に悔しい終わり方をしました。

 今年度はクラブ会長として、コロナの影響を考慮し、早い段階で準備に入りました。
まずはクラブで初となるグローバル補助金(GG)への取り組みです。
もう一つは“ロータリーの重点分野”に昨年度新たに加わった「環境」への取り組みです。
 GGについては、以前よりタイやフィリピン在住の日本人ロータリアンとFacebookを通じて交流がありました。いつかは一緒にGGに取り組みましょうと話をしていました。
 日本出身のタイのロータリアンの方が今年度ガバナー補佐に任命されたことで、記念に日本のクラブとGGを実施したいという事になり、さっそく昨年2月ごろよりニューズの調査を始めました。現地調査をする際にはzoomにて参加し、水面下で話し合いを進めてきました。

 GGはTRF(R財団本部)へMyROTARYを通じ申請を上げていくシステムになっていますが、タイ側(実施国クラブ)と日本側(援助国クラブ)双方で協力し、お金や役割を分担します。また、測定可能な効果を上げていく必要があります。これが一見ハードルが高いのですが、これまでの経験から、よりシンプルに考え、測定が容易なものを探してきました。そのような中、現地の病院から古いレンタルの大腸検査機しかなく、1日5~10名程度しか検査ができず追い付かないとの話が出てきました。
 本来でしたらこの段階で現地調査に行くところですが、コロナ禍の影響でそれも叶わず、何度かzoomなどを駆使した調査、協議となりました。
 
日本同様食文化の欧米化の影響でしょうか、大腸癌がこれまで低かったのが、男性で3位、女性で4位と近年癌の中で大腸癌が占める割合が急増しています。
 ご存知の通り大腸癌は今や早期発見すれば完治する病気となりました。そのためには地域住民の検査数を増やすことが重要です。
  検査数を比較していけば効果を単純に測定できるのではと考えました。
 そこで、日本製の最新機器なら故障も少なく効率的に検査件数を増やせるのではと考え双方で情報収集を行いました。
 
すると、富士フイルム社製の機器ですと1日最大50名の検査が可能との情報が得られ、現地病院、クラブなどと繰り返しzoomにて協議を行いました。
 旧機器では1日10名×300日=3,000人に対し、最新機器では1日50名×300日=15,000人となり、その差は最大12,000人となります。
 これが測定可能な効果という事になります。また、機器の取り扱い研修や、検査補助のサポート、住民へのPRなどを現地ロータリアンがサポートします。
この次の課題が予算です。最新の日本製の機器は安価な機器に比べ価格が高い事がネックです。
 概算65,000ドルと想定されました。これまで2790地区では補助金として使えるのがDDF(地区財団活動資金)1プロジェクト当り上限15,000ドルに対しWF(国際財団活動資金)の上乗せが1倍だったのですが、今年度より全世界WFの上乗せが0.8となってしまい、12,000ドルの上乗せとなりました。
 DDF15,000 ドル+WF12,000ドル=27,000ドル、タイ側クラブで6,000ドルのDDFを申請する事になり、DDF6,000+WF4,800ドル=10,800ドル。これまでの合計37,800ドルとなり必要資金には27,200ドル足りません。
 どこか協力してくれる他地区のクラブを探さないと実現できないと考えていたところ、昨年度クラブの例会がコロナの影響で半年間休会したことから年度の会計が約500万円余り、返金か繰越かとクラブを二分するような議論になりました。そこで、このGGでの不足金の話をすると、反対意見もなく、ではGGに!という話に纏まりました。

 このようにとんとん拍子に進み、今年度8月よりMyROTARYを通じて申請に入りました。9月には全て関係者の承認を得て、本申請に移り、順調に進み、10月に承認が下りました。後は、クラブの現金拠出金を外貨送金し、DDFやWFの入金を待ち、機器を購入、贈呈という流れになります。順調に行くと来年3月贈呈式という事になります。その時期はコロナが落ち着き現地に訪問できることを祈っております。これまでzoomでしか会えなかった関係者の方々と直接会って交流を深めたいと思います。
 
この他に、ロータリーの重点分野に昨年度新たに加わった「環境への取り組み」について何か地域でプロジェクトを実施できないか検討、研究していたところ、柏市内の20校程の小学校対象に、元校長先生有志の数人が “さけのたまご”を配布し、稚魚まで育ててもらい、川に放流する事業を10年以上続けてきてましたが、関係者が高齢となり事業の継続が難しくなってきたとの情報を聞きつけました。そこで関係者と協議を重ね、クラブ側としては単年度で終わらないように来年度、再来年度の会長予定者へ説明をし、支援の確約を取り、理事会にて協議した結果、クラブで全面協力をする事になりました。

 先日11月25日に福島の漁港よりサケのたまごが入荷し、その日の内に市内14校へたまごを届けて回りました。学校では低学年の生徒が興奮してたまごの到着を待っていてくれて、大興奮の子供たちが見守るなか、水槽へたまごを移しました。

 
 さけの卵は受精後積算温度が480度に達するとふ化するそうです。すでに340度という状態で受け取ったたまごの中では稚魚が動き始めていることが確認できました。これは大人の私が見ても感動しました。この後来年2月まで学校にて稚魚を育ててもらい、再度我々で回収し、利根川に放流を予定しています。またその放流は参加校へライブ配信する予定で進めています。さらに来年度は子供たちと一緒に川の清掃や環境を考える様々なイベントを考えております。クラブの長期事業に育てていきたと考えております。
 今年度は参加校が14校となり、総予算5万円程で実施できそうです。プロジェクトの予算は少ないですが、インパクトとしては大きいプロジェクトになっていくのではと思いました。
 このようにコロナ禍の中ではありますが、できる限り奉仕プロジェクトを実施しようと日々奮闘しています。ある地区のパストガバナーに「魅力あるクラブは魅力ある奉仕を実施している」と聞いた事があります。さらなる魅力あるクラブになるために今年度残された期間精一杯活動していきたいと思います。